君はTVっ子

私もTVっ子です。

手汗をいっぱいかきながら3Dで『ゼロ・グラビティ』を見たよって話

先日、いろんな人がいろんなところで絶賛している『ゼロ・グラビティ』を見てきました。皆さんの薦め通り、しっかり3Dで見てきましたよ!

まとめるのはへたくそですが、私なりに感想(のようなもの)を書いていこうと思います。ストーリーの核となる部分にも触れるので、ネタバレ注意です。

 

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(現れたり消えたりする、大きな地球。荒れる息。減っていく酸素。恐怖)

 

ゼロ・グラビティ』に関する私の状況変化

鑑賞前

3D酔いしないか心配になる

宇宙を漂う主人公の死ぬまでの独白ものだと思い込んでいる

静かな映画であると気づき、慌てて上映前にポップコーンを全部食べ終わる

 

視聴開始

映像の綺麗さに驚く(宇宙って綺麗なんだ)

ジョージクルーニーがかっこいいなぁって思う

思ったよりは酔わなそうだなぁって思う

 
ストーリー(起)

突然の衝撃と不安と恐怖に息を潰されそうになる

自分だったら「もう死んでしまいたい」と思うだろうなぁと考える

ある表現方法に感動する(画面の移り変わりの表現)

無意識に手を握りしめ、身体を突っ張る

 
ストーリー(承)

とにかく安心する

酷く手汗をかいていたことに気づいて感心する

ジョージクルーニーがほんとうにかっこいいなぁって思う

特に声がたまらないなぁって思う

宇宙ってこんな風に、生身ひとつで動き回れるものなんだなぁってびっくりする

 
ストーリー(転1)

ショック、ショック、大ショック

ジョージクルーニーなんでこんなにかっこいいんだろうって思う

そのかっこいいところがずるくて切ないなぁと思う

なんでこの人はこんなに強くあれるんだろうなぁって思う

そうでもなきゃ宇宙飛行士になんかなれないのかなぁって思う

早く助けにいってよ!!!!(どうやらメタファーだったようだ)

おっ良いふともも

 
ストーリー(転2)

誰かがいてくれることの心強さを実感する

言いようのない不安が主人公とリンクする

再び固く拳を握りしめていることに気づく

喉もカラカラに乾いている

絶望、絶望、どうしようもない

…ジョージクルーニーがかっこいいなぁって思う

ジョージクルーニーがかっこよかったなぁって思いながら涙が出る

主人公を心の底から好きになる

ウォッカの似合う男の人だった

 
ストーリー(結)

地球だ!地球!地球だ!!

自分は地球の映画館にいるはずなのに、「ずっと帰ってきたかったんだ」と思う

喜びと切なさに胸が震える

地に足をつけて立つ

成長

もう逃げることもくじけることもない

今もまだ彼は宇宙のどこかに

 
鑑賞後

脳みその中に宇宙の映像が濃く残っている

握っていた手を開いて手汗を拭く

宇宙は綺麗だし大好きだけど、絶対にいきたくないと思う

深く満足する

 

私の『ゼロ・グラビティ』はそんな感じでした。

 

宇宙へのこだわりとロマンと恐怖を感じた

往々で「3Dで見るべき、2Dじゃ面白くない」「ストーリーは微妙で、3Dを見る映画だった」というような意見を耳にします。

もちろん、この映画は3DやIMAXで見て最大限に魅力を発揮する映画だと思いますし、私もあの本当に無重力空間を漂っているような感覚を存分に楽しみました。破片がぴゅんぴゅん飛んでくるシーンでは、思わず避けようと左右に動いてしまいましたし!

ただ、ストーリーに関してもシンプルだけどそれがまた味になっていて、素晴らしいものだったなぁと感じました。

説明不足な部分や矛盾についても議論がなされているようですが、宇宙では何が起こるかまだまだわからないんですよ皆さん。不思議な力だって、人を根っこから変えてしまうような神秘的なパワーだってきっとある。これは未知の世界、宇宙の物語じゃないですか!!!

 

映画を見に行ってから4日経った今日もまだ、あの無限で何もない宇宙の映像を思い出します。怖いです。あんな膨大で意味のわからない世界では、ちっぽけな人間なんか為す術はありません。運に身を任せるか、大切な人に救いを求めるくらいしかできません。

私たちが住む地球の外にあんなに恐ろしい世界が広がっているなんて、衝撃じゃないですか。どうですか、みなさん。私は怖いです。正体を図り知れないものというのは、この上なく怖いです。

でも、人間は知れないものほど知りたくなってしまいます。未知の宇宙に人々は夢を追いかけロマンを求めます。怖いから惹かれるのです。

 

自らを犠牲にして主人公を助け、陽気な冗談を言いながら彼方へと消えていった彼。彼もまた、宇宙に魅了された一人でした。

死ぬのが怖くなかったわけではないと思います。誰だって死ぬのは怖いです。ただ、彼には覚悟ができていた。自分が魅了された神秘の宇宙で、いつか運命として死んでしまうこともあるだろうと覚悟していた。だから、最後まで主人公を元気づけるたった一人の人間でいられたのです。そう、ほんとうにたった最後まで。

 

技術や観念を詰め込んだ、2013年に作れる最高の宇宙映画

…だったと思います。「最高」には何パターンもあっていいと思うので、ナンバーワンというわけではないです。ただ、最高の宇宙映画です。

ちょっとでも宇宙に興味がある人は、是非見に行くべき映画だと思います。あ、あとジョージクルーニーが好きかもって人もね。

 

彼は今、どのあたりを漂っているのでしょうか。音楽は鳴りつづけているでしょうか。

 

(了)